Fundadorとわたし


2000年、私たち氷川の森ブラスアンサンブルは、アンサンブルコンテストで、G.Rchard作曲の「高貴なる葡萄酒を讃えて」より 『フンダドール、シャンパンをもう一杯』を演奏することになりました。金管八重奏でのエントリー です。この曲はなかなか酒落たつくりになっており、多くの団体が演奏しています。陽気に酒を酌み 交わし(日本酒ではこうはいきません)、歌いそして踊る。途中でシャンパンをもう1本「ポン」と あける場面が登場します。楽譜には音符も書かれていますが、やっぱりここは「ポン」という音にか ぎります。本当はシャンパンをあければよいのですが、ステージ上ではそうもいきません。「何か良 い方法はないかしら?」と考えたとき、思いついたのが、コルクが「ポン」と鳴るおもちゃの鉄砲で した。
 Fundador1の制作が始まりました。今は良い世の中です。エンビ製の人造竹が売っていま す。加工しやすく、節を抜く必要もありません。筒はこれに決まりです。サイズを考え、その内径に あう丸棒を探し、ガラス瓶の蓋となるコルク栓で材料はそろいました。まずは全長35mmのフンダド ール1の完成です。初めての「おやじの工作」にしては、なかなかの出来映えです。音も「ポン」と 鳴ります。早速メンバーに得意げに見せたところ、「もっと、響きがほしいなあ」やら「もう少し (音が)低いとカッコよくない?」などと作者の期待を大きく裏切る反応が返ってきました。 Fundador2の制作が始まりました。基本的な構想に間違いはないはずです。模型造りには 自信があります、小さな頃から培ってきたのですから。メンバーの要望に応えるための変更点は、大 きく2つ。本体の延長と気密性の向上です。全長50mmのFundador2誕生です。♂がの気密 性を高めるために、♀の内径に含わせてコルクを削り出すことにしました。また、玉となるコルクも 大中小とそろえ、材質も2種類(集合材と削り出し)用意しました。Fundador2Ver.1.2の 出来上がりです。今度のFundador2Ver.1.2は大好評で迎えられ、アンサンブルコンテスト 県人会の舞台で御披露目という栄誉に与りました。
 現在メンバーが使用しているFundador2は、正式名称をFundador2Ver.1.2Jとい います。舞台の上で映えるように5色のラッピングテープで彩られ、べル(ぺットボトル製)が取り 付けられています。アイデアをだしてくれたメンバーの頭文字を冠したもので、ステージで陽気な気 分を盛り上げてくれます。陽の目を見ることはありませんでしたが、Fd.2GVer1.2Jという本 体が緑色(GのGはグリーンのG)のものも制作しました。




実はFd2GVer1.2Jは西関東大会の舞台に立てたんです。宇畑クンありがとう。